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獣医師の副業はOK!ただし公務員獣医師は不可
獣医師は、就業規則で認められていれば、基本的に副業ができます。
獣医師の知識や経験を活かした副業は、単に収入を増やすだけでなく、自身のキャリアアップにつながる可能性もあります。たとえば、ペットの健康相談やセミナー講師など、選択肢は豊富です。
ただし、国家公務員法第103条や地方公務員法38条により、公務員は副業を禁じられているため、公務員獣医師は副業を行えません。
副業を考えている獣医師は、まずは自身の雇用形態や勤務先の就業規則を確認してから、副業を検討しましょう。
獣医師におすすめの副業4選
獣医師におすすめの副業は、以下の4つです。
・他院の非常勤獣医師
・オンラインによるペットの健康相談
・動物に関する記事作成や慣習
・獣医療にまつわるセミナー講師
それぞれ詳しく解説していきます。
1.他院の非常勤獣医師
他院で非常勤獣医師として働くことは、獣医師の副業としておすすめです。
他の動物病院で働くことで、今の勤務先にはない医療機器を使用できたり、新たな獣医療技術や治療法を学べます。
また、さまざまな症例に対応することで、実務経験を積めるため、臨床能力の向上にもつながるでしょう。
アニマルジョブは、WワークOKの動物病院の求人も多数取り扱っています。とくに、パート求人の中には、副業先として受け入れてくれる病院もあるので、問い合わせてみる価値があります。
ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を実現したい方は、ぜひアニマルジョブの獣医師求人をチェックしてみてください。
2.オンラインによるペットの健康相談
オンラインによるペットの健康相談は、日頃の臨床経験を活かしてペットの健康をサポートできる魅力的な副業です。
ペットの健康相談では、飼い主とのコミュニケーションが非常に重要です。飼い主とうまく信頼関係を築ければ、再び相談してもらえるようになり、継続的に収入を得られるでしょう。
オンライン相談を行う最大のメリットは、場所に縛られずに働ける点です。パソコンやスマホ、通信環境があれば自宅ですぐに取り組めるので、非常勤獣医師になるよりも手軽に始められます。
ペットの健康相談は、より多くの飼い主をサポートしたいという想いのある獣医師におすすめの副業です。
3.動物に関する記事作成や監修
動物に関する記事作成や監修も、獣医師におすすめの副業です。記事の監修とは、特定のテーマに関する文章や情報が正しいかどうかを確認することをいいます。
動物に関する記事作成や監修を副業にするメリットは、以下の3つです。
・自宅で好きな時間に作業できる
・新たな仕事につながる可能性がある
・読者に価値ある情報を発信できる
自宅で好きな時間に作業できるため、忙しい獣医師でも本業と両立しやすいのが、大きなメリットです。
また、携わった記事に自分の名前が掲載されると、認知度が上がり、新たな仕事につながる可能性もあります。さらに、獣医師の視点から信頼性の高い情報を提供できる点も魅力です。
4.獣医療にまつわるセミナー講師
獣医療にまつわるセミナー講師として活動するのもおすすめです。獣医師の知識や経験を活かして、獣医療の発展に貢献しながら収入を得られるメリットがあります。
また、業界内でのネットワークを広げる良い機会にもなります。ただし、獣医師としてある程度の実績がなければ、講師の依頼を受けるのは難しいでしょう。
獣医師向けではなく、飼い主向けのペットケア講座を開催する方法もあります。飼い主に対して正しい飼育方法や健康管理について指導を行うことで、ペットの健康を守る手助けができます。
獣医師にはおすすめできない副業5選
獣医師におすすめできない副業は、以下の5つです。
・ブログ運営(アフィリエイト)
・せどり・転売
・配達員
・ポイントサイト
・不動産投資
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.ブログ運営(アフィリエイト)
ブログ運営(アフィリエイト)は、誰でも気軽に始められる副業ですが、獣医師にはおすすめできません。アフィリエイトは収益化に時間がかかるためです。
アフィリエイトとは、企業の商品やサービスを紹介し、その紹介を通じて発生した売上の一部を報酬として受け取る仕組みのことです。
アフィリエイトで収入を得るには、コンテンツを作成して、集客を増やす必要があります。しかし、時間をかけてコンテンツを充実させても、安定した収入を得るのは難しいのが現実です。
獣医師としての専門性を活かした副業を始めた方が、有意義なキャリアを築けるでしょう。
2.せどり・転売
せどり・転売も獣医師にはおすすめできない副業です。せどりや転売は、商品を仕入れて高く売ることで利益を得るビジネスです。
一見簡単に思えますが、在庫管理や仕入れ先のリサーチ、発送作業など、多くの時間と労力を要します。そのため、獣医師のように本業が忙しい人にとっては、作業は大きな負担となるでしょう。
さらに、市場の変化に応じた柔軟な対応が求められるため、思うような利益が上がらないリスクもあります。獣医師の知識を活かせる副業を検討する方が、賢明な選択といえるでしょう。
3.配達員
配達員は獣医師との相性が悪い副業です。 配達業務は身体的に負荷がかかりやすく、獣医師の本業に支障をきたす可能性があります。
多くの配達業務は歩合制のため、勤務時間の長い獣医師の仕事との両立は難しいでしょう。
また、配達需要は月ごとに変化するため、収入も安定しません。そのため、獣医師があえて取り組む必要はないでしょう。
4.ポイントサイト
ポイントサイトとは、アンケートに回答したり、商品を購入したりすることでポイントを貯め、現金や商品に交換できるサイトのことです。ポイントサイトを利用した副業は手軽に収入を得られますが、獣医師にはおすすめできません。
ポイントサイトで得られる報酬は非常に少なく、貯めたポイントを現金に換えるまでにはかなりの時間と労力を要します。本業が忙しい獣医師にとっては、あまり魅力的な副業ではないでしょう。
5.不動産投資
不動産投資は高収益を得られる可能性がある一方で、リスクの高い副業です。物件購入には多額の資金が必要で、資金繰りが厳しい場合、不動産投資を始めること自体に無理があるでしょう。
また、不動産市場は経済状況や地域の需要に大きく左右されるため、購入した物件が期待どおりの価値を維持できない場合もあります。それどころか、大きな損失が出る可能性も考えられます。
さらに、不動産の管理や賃貸業務には専門的な知識が必要です。獣医師として働く中で、知識を身につける時間を確保するのは難しいでしょう
こうした理由から、獣医師に不動産投資はおすすめできません。
獣医師が副業を選ぶときの3つのポイント
獣医師が副業を選ぶときのポイントは、以下の3つです。
・獣医師の知識を活かせるものにする
・収益性が低く手間のかかるものは避ける
・ハイリスクな副業には手を出さない
3つのポイントを押さえて、副業選びを成功させましょう。
1.獣医師の知識を活かせるものにする
獣医師が副業を選ぶ際は、獣医師としての知識を活かせるものにするのがポイントです。専門性を活かした副業は、本業との相乗効果が期待できるためです。
たとえば、セミナー講師を副業にすることで、自分の知識を整理する良い機会となり、他者に伝える力も磨けます。講師の仕事は、日々の業務で飼い主やスタッフとのコミュニケーションにも良い影響を与えるでしょう。
また、獣医師の仕事をそのまま活かせる副業として、他院の非常勤獣医師もおすすめです。勤務時間や日数を自分のライフスタイルに合わせて柔軟に決められる職場を探せば、本業との両立も可能でしょう。
獣医師向けの求人サイト「アニマルジョブ」ではWワーク・副業OKの求人が多数掲載されています。シフト相談が可能なパート求人も保有しているため、本業との調整もスムーズに行えるでしょう。
2.収益性が低く手間のかかるものは避ける
獣医師は日々忙しい業務に追われています。そのため、副業を選ぶときは、収益性が低く手間のかかるものは避けましょう。
たとえば、ブログやせどりといった副業は、作業の負担が大きい割に、思ったほどの収益を得られないことも少なくありません。
効率的に収入を得るためには、オンラインによるペットの健康相談など、あまり時間がかからない副業を選択しましょう。
3.ハイリスクな副業には手を出さない
副業を選ぶときは、リスクの高いものには手を出さないことも大切です。不動産投資やFX(外国為替証拠金取引)などの投資系副業は、大きなリターンが期待できる反面、大きな損失を被るリスクもあります。
また、獣医師は多忙であるため、副業にかけられる時間やリソースは限られています。安心して副業を続けるためにも、できるだけリスクの少ない副業を選びましょう。
獣医師が副業を始めた方がいい3つの理由
獣医師が副業を始めた方がいい理由は、以下の3つです。
・収入の安定・スキルの向上
・日本の人口減少
・犬を飼う家庭の減少
それぞれ詳しく解説していきます。
1.収入の安定・スキルの向上
獣医師が副業をすることで、副収入が得られるため経済的に安定しやすくなります。将来的に動物病院の開業を考えている方は、副収入で得た分を貯金することによって効率的に資金を貯められるでしょう。
また、他の動物病院で非常勤獣医として働いたり、ペット相談に乗ったりすることで、新たな知識やスキルを身につけられる可能性があります。
獣医師に副業がおすすめな理由は、収入面だけではなく自分自身のスキルアップにもなる点です。
2.日本の人口減少
獣医師が副業を始めた方がいい理由には、日本の人口減少も関わっています。
日本は人口減少が進んでおり、その影響でペットの飼育頭数も減少していくと考えられています。そのため、今後は動物病院の需要も縮小していく可能性もあるでしょう。
このような将来のリスクに備えるためにも、本業以外の収入源を確保しておくことは賢明な選択といえます。
ただし、獣医師を採用したい病院は年々増加しており、専門的なスキルを持つ獣医師のニーズが今後減るとは考えにくいでしょう。
3.犬を飼う家庭の減少
犬を飼う家庭が減少していることも、獣医師が副業を始めた方がいい理由の一つです。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、犬の飼育頭数は年々減少傾向にあります。この背景には、ライフスタイルの変化や高齢化、経済的な理由が影響しています。
犬を飼う家庭が減ると、地域によっては動物病院での仕事が少なくなるかもしれません。
そのため、将来的な収入の不安を解消するためにも、副業を始めることをおすすめします。獣医師の専門知識を活かせる、オンラインでのペット健康相談や執筆活動などを通じてスキルを広げていきましょう。
獣医師が副業を始める前に確認しておくべき3つのこと
獣医師が副業を始める前に確認しておくべきことは、以下の3つです。
・勤務先の就業規則を確認する
・副業所得が年20万円を超えると確定申告が必要になる
・翌年の住民税に注意する
トラブルを避けるためにも、副業開始前に把握しておきましょう。
1.勤務先の就業規則を確認する
副業を始める前にまず確認すべきことは、勤務先の就業規則です。
多くの職場では、副業に関する規定が明確に定められています。副業を禁止している職場もあれば、一定の条件下で副業を許可している場合もあります。
もし規則を守らずに副業を始めてしまうと、トラブルの原因になりかねません。とくに、医療業界では信頼性が重視されるため、規定に反すると職業倫理や信用を失う可能性があります。
まずは勤務先の就業規則を理解し、安心して副業を始められる環境を整えましょう。
2.副業所得が年20万円を超えると確定申告が必要になる
獣医師が副業で得た所得が年間20万円を超える場合、確定申告を行う必要があります。
もし確定申告を怠ると、税務署から指摘を受けたり、場合によってはペナルティを科せられる可能性もあるので注意が必要です。
日々の収入や経費を整理し、必要な書類を準備しておくことで、年度末に慌てずに済みます。
確定申告が初めての場合は、日々の収入や支出を整理し、必要な書類を早めに揃えておくと、年度末に慌てずに済むでしょう。
獣医師として副業を行う際は、早めに確定申告の準備を始めましょう。
3.翌年の住民税に注意する
副業による収入が増えると、翌年の住民税に注意が必要です。
住民税は前年度の所得にもとづいて計算されるため、副業を始めた年は影響がありませんが、翌年からは住民税額が増加します。
住民税が増えると、経理担当者が気付いて副業をしていることが勤務先に知られる可能性があります。
職場で副業が禁じられていたり、副業を無申告で行っていたりする場合には、勤務先に追及される可能性があるので注意しましょう。
まとめ|獣医師も副業を始めて収入源を増やそう
獣医師は、勤務先の就業規則で認められていれば、副業を行えます。副業を選ぶ際は、獣医師としての専門知識を活かせる仕事を選ぶのがおすすめです。
一方で、獣医療と関係のない副業や、収益化に多くの時間と労力がかかる副業は、本業に悪影響を与える可能性があるため、慎重に考えるべきです。
これからの人口減少やペットの飼育頭数の減少に備え、副業に挑戦して収入源を増やしていきましょう。
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