獣医の平均給料は約49万円!年齢別の月収比較や年収を上げる方法を解説

獣医の平均給料は約49万円!年齢別の月収比較や年収を上げる方法を解説

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獣医の平均給料は約49万円!年齢別の月収比較や年収を上げる方法を解説

「獣医師なのに給料が低い…。」
「他の獣医師の給料はどのくらい?」

獣医師として働いているものの、勤務先の給料に不満を感じている方もいるのではないでしょうか。

2024年10月時点の獣医師の平均給料は約49万円ですが、職場を変えることで、さらなる月収アップを目指すことも可能です。

この記事では、動物病院で働く獣医師の給料を職種や役職、年齢別で比較しています。
獣医師が給料を上げる方法や転職を成功させるポイントも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

動物病院で働く獣医の給料(月収)と初任給

動物病院で働く獣医の給料(月収)と初任給

2023年に厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」統計によると、獣医師の平均月収は49.1万円、平均年収は685.7万円です。

ただし、獣医師の給料は勤務先や経験によってばらつきがあります。

たとえば、以下のような職場や役職では、獣医師の給料が大きく異なります。

・一次診療動物病院で働く獣医
・二次診療動物病院で働く獣医
・分院長として働く獣医

それぞれの平均給料や年収について詳しく見ていきましょう。

一次診療動物病院で働く獣医の平均給料(月収)・年収

アニマルジョブの求人に記載されている情報によると、一次診療を行う動物病院で働く獣医の給料は約30〜40万円、年収は約380〜420万円が多いです。

一次診療とは、予防接種や診察、しつけ相談、手術など、飼育している動物に何かあったときに最初に受診する、かかりつけの動物病院による診療のことです。

診療では、内科、眼科、皮膚科、産科、外科などを網羅的に対応します。そのため、一次診療施設の獣医師は専門分野に特化した知識よりも、幅広い知識が求められます。

また、飼い主との距離が近いため、コミュニケーション能力も必要です。

二次診療動物病院で働く獣医の平均給料(月収)・年収

アニマルジョブの求人に記載されている情報によると、二次診療を専門とする動物病院で働く獣医の給料は約30〜45万円、年収は約400〜500万円が多いです。

二次診療とは、専門分野に特化した診療を指します。かかりつけの動物病院(一次診療)で精密検査や高度な手術が必要と判断された場合、紹介を受けて受診するのが二次診療です。

二次診療の診療科目には、以下のようなものがあります。

・眼科
・皮膚科
・腫瘍科
・循環器科
・消化器科
・脳神経科
・画像診断科

二次診療を担う動物病院には、各診療科の「認定医」や「専門医」の資格を持つ獣医師が在籍しています。また、高度な治療を提供するため、CTやMRIなどの精密機器が取り揃えられています。

分院長の平均給料(月収)・年収

アニマルジョブの求人に記載されている情報によると、動物病院の分院長として働く獣医師の給料は約50〜80万円、年収は約600〜1,000万円が多いです。分院長とは、動物病院の本院から分かれて設けられた分院のトップを務める医師のことをいいます。

分院長の業務内容は、病院の経営やスタッフの管理、診療方針の決定など多岐にわたります。経営の責任を負っているため、一般の獣医師よりも高い給料が設定されているケースがほとんどです。

分院長として経験を積むことで、経営の知識やスキルを身につけられます。将来動物病院を開業したいと考えている獣医師には、分院長の経験は役立つでしょう。

獣医の給料(月収)を年齢別で比較

獣医の給料(月収)を年齢別で比較

獣医師の年齢別の平均月収は、以下のとおりです。

年代 平均月収
20~24歳 36.5万円
25~29歳 40.6万円
30~34歳 48.7万円
35~39歳 59.0万円
40~44歳 70.3万円
45~49歳 70.8万円
50~54歳 84.2万円
55~59歳 97.1万円

出典:厚生労働省職業情報提供サイト「獣医師」

獣医の給料は年齢とともに上昇していきます。これは、年齢が上がるにつれて専門知識や実務経験が増え、より責任のある仕事を任されるようになるからです。

さらに、30代後半以降は経営者や指導者として活躍する獣医師が増えることもあり、平均月収は40万円以上になっています。

このように、獣医師は経験を積むことで給料アップが期待できる職業といえます。

獣医の給料や年収が低いといわれる3つの理由

獣医の給料や年収が低いといわれる3つの理由

獣医の給料が低いといわれる理由は、以下の3つです。

・勤務時間が長く給料に見合わないため
・人間を診療する医師よりも給料が低いため
・獣医療は自由診療のため

それぞれ詳しく解説していきます。

1.勤務時間が長く給料に見合わないため

獣医の給料が低いといわれる理由の一つは、勤務時間が長く給料に見合わないためです。

獣医師は夜間や休日も緊急対応が必要となることが多く、シフト制で働いていても、実際は休みが取れない場合も少なくありません。

また、診療以外にも飼い主からの相談対応やカルテ作成、カンファレンスなど、業務は多岐にわたります。さらに、勤務時間外には学会やセミナーへ参加することもあります。

一見すると、獣医師の給料は高く見えるかもしれませんが、時給換算すると割に合わないと感じる獣医師もいるでしょう。

2.人間を診療する医師よりも給料が低いため

獣医師の給料は人間を診療する医師や歯科医師よりも給料(月収)が低いです。

厚生労働省が実施した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、医師・歯科医師・獣医師の給料(月収)は以下のとおりです。

職種 給料(月収)
医師 109万円
歯科医師 69.5万円
獣医師 49.1万円

出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

医師と比較すると約1/2の給料になるため、同じ生き物の命に携わる仕事としては収入が低いと言われるのでしょう。

3.獣医療は自由診療のため

獣医師の給料が低いといわれる理由には、獣医療が自由診療であることも影響しています。

獣医療は人間の医療とは異なり、基本的に自由診療であり、動物に対する診療や手術には公的な保険制度は存在しません。

そのため、治療費が高額になることが多く、飼い主が支払いをためらう場合もあります。とくに高額な手術が必要なケースでは、飼い主が費用負担の大きさから治療を選択しないことも少なくありません。

獣医の収入は飼い主の経済状況や動物の病気の種類によって左右され、安定しない側面があります。

獣医の給料を上げる方法2選

獣医の給料を上げる方法2選

獣医の給料を上げる方法は主に以下の2つです。

・今よりも好条件の動物病院を探す
・動物病院を開業する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.今よりも好条件の動物病院を探す

獣医師が給料を上げるために、今よりも好条件の動物病院を探すのも一つの方法です。

動物病院のなかには、ボーナスや福利厚生が充実している職場が多くあります。また、ペットの診療ニーズが高い地域の動物病院は、給与が高めに設定されていることもあります。

転職を考える際は、複数の求人情報を比較して、より好条件で働ける動物病院を見つけることが大切です。

動物病院専門の求人サイト「アニマルジョブ」では、2024年10月時点で約700件の動物病院求人を保有しています。

アニマルジョブの求人情報には、各動物病院の設備環境や福利厚生などが詳しく紹介されているため、複数の求人情報を比較するのに最適です。

また、勤務時間や休日、給与の内訳についても詳細に記載されているため、入社後のギャップも防げるでしょう。

2.動物病院を開業する

動物病院を開業することで、獣医師は給料を大幅に上げることが可能です。

開業すると診療料金を自ら設定できるため、経営次第では大きな収入を得られるでしょう。

ただし、開業には初期投資や経営スキルが必要なため、経営が軌道に乗るまで時間がかかることを考慮しなければなりません。スキルアップのために、まずは独立支援を行っている動物病院に転職するのも一つの手段です。

なお、開業を目指す前に獣医師が確認すべきポイントについては「動物病院を開業した獣医と勤務医の年収を比較!年収アップの秘訣3選も紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

獣医師で年収1,000万円を達成する方法

獣医師で年収1,000万円を達成する方法

獣医師として年収1,000万円を達成するためには、戦略的なキャリア形成が欠かせません。
具体的には、以下の2つの方法があります。

・動物病院を開業する
・専門分野のスキルを磨く

前述したように、動物病院の開業は収入を増やす方法の一つです。経営が順調にいけば年収1,000万円も達成できるでしょう。

また、外科手術や腫瘍治療、エキゾチックアニマル診療など、専門分野の経験を積み、高度な治療ができる獣医師として価値を高めるのも一つの手段です。

まずは動物病院で勤務医として働きながら、自分に合ったキャリアパスを探ることが大切です。

獣医が転職を成功させて年収を高める3つのポイント

獣医が転職を成功させて年収を高める3つのポイント

獣医が転職を成功させるポイントは、以下の3つです。

・ 専門分野や診療実績をアピールする
・労働条件や職場環境のリサーチを徹底する
・獣医師特化の転職サービスを利用する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.専門分野や診療実績をアピールする

転職を成功させるためには、専門分野やこれまでの診療実績を積極的にアピールすることが大切です。応募先の動物病院が最も知りたいのは、あなたのスキルや実績だからです。

たとえば、特定の動物や診療分野に特化した勤務歴を持っている場合、経験を具体的に示すことで、他の獣医師との差別化を図れます。

もし専門分野がない場合も、今まで対応してきた症例を振り返り、そこから得た学びやスキルを話せるよう準備しておきましょう。

専門分野や診療実績を適切にアピールすることで、応募先の動物病院から評価され、よりよい条件での転職につながります。

2.労働条件や職場環境のリサーチを徹底する

労働条件や職場環境を徹底的にリサーチすることも転職成功には欠かせません。

労働条件や職場環境が合わない場合、長期的な満足度や仕事のパフォーマンスに影響を及ぼすからです。

具体的には、勤務時間や休暇取得状況、福利厚生、昇進制度などを確認しましょう。また、職場の雰囲気や人間関係も働くうえで重要な要素です。

口コミサイトやホームページ、SNSなどを参考にして、職場の雰囲気を調査しましょう。

3.獣医師特化の転職サービスを利用する

獣医師が転職を成功させるためには、獣医師に特化した転職サービスを利用するのもおすすめです。

一般的な求人サイトでは、獣医師の求人が少なく、希望する職場を見つけられないケースもあります。

一方、獣医師専用の転職サービスを活用すれば、獣医師の求人情報を効率よく収集できます。理想の職場を見つけるチャンスが大幅に広がるでしょう。

ペット業界最大級の求人サイト「アニマルジョブ」では、動物病院の獣医師求人を多数取り揃えています。日本全国の求人を検索できるので、ぜひ獣医師の転職活動にお役立てください。

なお、獣医が動物病院への転職を成功させる方法については「獣医が転職を成功させる方法・考え方|執刀数・年収アップ・復職の転職ガイド」でも詳しく解説しています。

まとめ|獣医の給料は勤務先次第!年収アップを目指すなら転職を検討しよう

獣医の給料は勤務先次第!年収アップを目指すなら転職を検討しよう

獣医師の給料は、勤務先や役職に大きく左右されます。動物病院で働く場合、二次診療動物病院での勤務や分院長へステップアップすることで、より高い給料を得られる傾向があります。

ただし、20〜30代の若手獣医師は、40代以降の獣医師と比較して平均給料は低いのが現実です。もし給料に不満があるなら、今よりも好条件の動物病院へ転職するか、開業獣医師を目指すのが給料アップの道筋です。

さまざまな勤務経験を積むためにも、まずは希望の給与水準と労働条件を満たす動物病院の求人を探してみることをおすすめします。

動物病院の獣医師求人に特化したアニマルジョブでは、前職の給与を考慮して月収を設定してくれる求人も多数取り扱っています。今よりも好条件の動物病院への転職を考えている方は、ぜひアニマルジョブをご活用ください。

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