獣医が活躍している大手企業と5業界を解説!働くメリット・デメリットも紹介

獣医が活躍している大手企業と5業界を解説!働くメリット・デメリットも紹介

  • facebookでシェアする
  • tweetする
  • LINEで送る
獣医が活躍している大手企業と5業界を解説!働くメリット・デメリットも紹介

「大手企業の獣医師として働きたい」
「転職して年収を上げたい」

動物病院で働いている獣医師の中には、年収が低く大手企業への転職を検討している方もいるのではないでしょうか。大手企業の獣医職を目指すことは、開業に比べてリスクが少なく年収を増やせるよい方法です。

本記事では、獣医師が活躍している業界や大手企業について解説しています。また、獣医師が大手企業で働くメリット・デメリットも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

【大手企業名公開】獣医が活躍している主な業界5選

【大手企業名公開】獣医が活躍している主な業界5選

獣医が活躍している主な業界は、以下の5つです。

・製薬会社
・食品会社
・ペット関連会社
・飼料会社
・研究所

それぞれの業界と大手企業について、詳しく解説していきます。

1.製薬会社

製薬会社は獣医師が活躍できる業界の一つです。獣医師は薬理学や病理学に関する専門知識を活かして、新薬の研究や開発に携わります。

また、動物用医薬品の開発においては、新薬の効果や安全性を評価するために、獣医師の専門性が役立ちます。

さらに、動物実験においても獣医師の経験が必要です。動物の健康や生態を深く理解している獣医師が、実験計画や実施において倫理的かつ科学的な視点を提供することで、研究の質を向上させます。

獣医師が活躍している大手製薬会社は、以下のとおりです。

・大塚製薬株式会社
・中外製薬株式会社
・第一三共株式会社
・アステラス製薬株式会社
・塩野義製薬株式会社
・マルホ株式会社
・共立製薬

製薬会社で働く獣医師は、新たな治療法の開発に貢献し、動物の健康を守る重要な仕事を行います。

2.食品会社

獣医師は動物の健康や衛生管理に関する知識を有しており、食品の安全性を確保する役割があります。

また、動物の飼育管理や生産過程において、獣医師は飼料選びや飼育環境の整備、疾病予防策の策定など、動物の健康を維持するためのアドバイスを行います。

獣医師が活躍している大手食品会社は、以下のとおりです。

・日本ハム株式会社
・株式会社ヤクルト本社
・キッコーマン株式会社
・理研ビタミン株式会社
・株式会社明治
・キユーピー株式会社
・ハウス食品株式会社

獣医師は動物の健康管理を通じて、消費者に安全で高品質な食品を提供する役割を担っています。

3.ペット関連会社

ペット関連会社でも獣医師は活躍しています。ペットフードやペット用品の製造において、獣医師の専門知識が必要です。

ペットにまつわる商品は、動物の栄養学や生理学にもとづいて安全性を評価し、健康的な製品作りが求められます。また、獣医師はペットの健康管理や正しい飼育方法を指導し、飼い主をサポートするのも業務の一つです。

さらに、ペット保険会社で働く獣医師は、適切な保険商品を開発し、保険の内容をわかりやすく説明する役割も担っています。

獣医師が活躍しているペット関連会社は、以下のとおりです。

・日本ペットフード株式会社
・アニコムホールディングス株式会社
・イオンペット株式会社

アニコムホールディングス株式会社は、ペット保険を提供している企業です。

4.飼料会社

飼料会社とは、家畜や養魚のための飼料開発や製造を行っている企業のことです。飼料会社で働く獣医師は、動物の成長や健康に必要な成分を選び、バランスのよい配合の飼料を開発します。

また、実際に農場や動物飼育施設を訪問し、飼育状況を踏まえて栄養管理や飼料の使用方法についてアドバイスすることもあります。

獣医師が活躍している大手飼料会社は、以下のとおりです。

・日清丸紅飼料株式会社
・中部飼料株式会社
・伊藤忠飼料株式会社

獣医師は家畜の健康管理に携わることで、食肉や魚を食べる人の健康も支えています。

5.研究所

研究所で働く獣医師は、新しい治療法やワクチンの開発、疾病予防策の提案などを行っています。具体的には、動物の生態や形態などを解明したり、人と動物間での感染症について研究を行います。

研究職は主に「基礎研究」と「応用研究」の2種類です。基礎研究では、動物の生理学や病理学に関する基本的な原理を探求し、応用研究では基礎研究の知識をもとに実用的な治療法や予防策を開発します。

それぞれの段階で求められるスキルが異なるため、自分の興味や専門性に応じた研究分野を選ぶことが重要です。

獣医師が活躍している代表的な研究所は、以下のとおりです。

・株式会社三菱総合研究所
・株式会社建設環境研究所
・アニコム先進医療研究所株式会社

獣医師は科学的な方法で動物医療の進歩に貢献しています。

獣医が大手企業で働く3つのメリット

獣医が大手企業で働く3つのメリット

獣医が大手企業で働くメリットは、以下の3つです。

・安定した収入を得られる
・多様なキャリアパスが用意されている
・最先端の研究や技術に触れられる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.安定した収入を得られる

獣医が大手企業で働くメリットの一つは、安定した収入を得られることです。

厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、大企業の平均月収は34.6万円でした。一方、中小企業の平均月収は30.2万円となっており、大企業に務めている獣医師のほうが月収が高いことがわかります。

大手企業は給与体系が整備されており、業界平均よりも高い給与が設定されている場合が多いです。また、ボーナスや昇給制度も充実しているため、実績次第で収入アップのチャンスが多くあります。

さらに、育児・介護休暇や住宅手当などの福利厚生も充実しており、長く働くための制度も整っています。経済的な安定を重視する獣医師にとって、大手企業で働くことは魅力的な選択肢です。

2.多様なキャリアパスが用意されている

大手企業で働く獣医師には、多様なキャリアパスが用意されています。大手企業には、さまざまな部門があり、獣医師としてのスキルを活かしながら、異なるキャリアにも挑戦可能です。

たとえば、製薬会社の場合、臨床研究や製品開発、品質管理、マーケティングなど、幅広い分野で活躍できる機会があります。また、管理職やプロジェクトリーダーとしてマネジメント能力を身につけることも可能です。企業によっては海外転勤や国際プロジェクトへ参加するチャンスもあり、グローバルな視野を広げられます。

獣医師としての専門性を活かしつつ、幅広いキャリアを築けるのは、大手企業ならではの魅力です。

3.最先端の研究や技術に触れられる

大手企業で働く獣医師は、最先端の研究や技術に触れる機会が豊富です。とくに製薬会社では、最新の医薬品や治療法の開発に日々取り組んでおり、獣医師として最前線で活躍できます。

また、新しい治療法や薬剤の開発に関わることで、臨床現場で役立つ最新の知識を得られることも大きなメリットです。たとえば、最新の治療法を理解し、実際の診療に応用することで、患者に対する医療の質を向上させられます。

最先端の研究に携わることで、獣医師としての専門性を高めるだけでなく、業界全体の発展にも貢献できます。

獣医が大手企業で働く3つのデメリット

獣医が大手企業で働く3つのデメリット

獣医が大手企業で働くデメリットは、以下の3つです。

・動物病院よりも求人数が少ない
・組織文化に適応する必要がある
・臨床経験を積めなくなる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.動物病院よりも求人数が少ない

大手企業の獣医師求人は、動物病院の求人ほど多くはありません。そのため、少ない求人に多くの応募者が殺到し、優秀なライバルとの厳しい競争にさらされます。その結果、入社は狭き門となっています。

一方、動物病院は経験の浅い獣医師の採用も積極的に行われており、求人数も豊富です。農林水産省の統計「獣医師の届出状況(獣医師数)」によると、日本の獣医師の約半数が動物病院で働いています。大手企業の獣医師求人数は少ない現実を踏まえ、まずは動物病院の実務経験を積み、スキルアップを図るのも一つの選択肢です。

アニマルジョブでは、2024年10月時点で500件以上の動物病院の獣医師求人を保有しています。動物病院で臨床経験を積みたい方はぜひご活用ください。

2.組織文化に適応する必要がある

組織文化に適応する必要があることも、大手企業で働くデメリットです。大手企業では、独自の価値観やルールにうまく溶け込むことが求められます。もし適応できなければ、職場での居心地が悪くなり、ストレスを感じることもあるでしょう。

また、自身の意見や提案が通らないことも少なくありません。そのため、思うように仕事を進められず、不満を抱くこともあるでしょう。大手企業での勤務は、安定した収入を得られる一方で、個々の意見が反映されにくい傾向があります。

3.臨床経験を積めなくなる

大手企業では動物の診療を行う機会がほとんどありません。そのため、獣医師としての専門知識や技術を磨く機会が不足し、臨床現場に戻るのが難しくなる可能性があります。

大手企業における業務は多くの場合、製品開発や研究、マーケティングなどが中心です。もし臨床スキルを向上させたいのであれば、他の動物病院に転職することをおすすめします。

獣医が大手企業以外で年収を上げる方法

獣医が大手企業以外で年収を上げる方法

獣医が大手企業以外で年収を上げる方法は、以下の2つです。

・好条件の動物病院へ転職
・動物病院の開業

それぞれ詳しく解説していきます。

1.好条件の動物病院へ転職

獣医が大手企業以外で年収を上げる効果的な方法の一つは、好条件の動物病院へ転職することです。とくに、大規模な動物病院や二次診療を担う動物病院では、専門性の高い獣医師を求めていることが多く、好条件の求人が多い傾向にあります。

また、転職を考える際は、給与面だけでなく、教育制度についても確認することが大切です。研修や勉強会に参加する機会が多い動物病院であれば、専門的なスキルを身につけて年収を上げるチャンスが広がるでしょう。

獣医師特化の求人サイト「アニマルジョブ」では、大手企業が運営する動物病院の求人も取り扱っています。キャリアアップ制度や福利厚生が充実した求人も豊富なので、ぜひチェックしてみてください。

2.動物病院の開業

動物病院の開業も、年収を上げる方法の一つです。病院の規模や立地、提供する医療サービスの内容によっては、高収入が期待できる場合もあります。

ただし、開業はリスクが伴うため、以下の準備が必要です。

・市場ニーズや競合病院の調査
・事業計画の立案
・開業資金を貯蓄

まずは、開業候補地周辺のニーズや競合病院を調査し、病院の規模や設備、サービス内容などを含めた事業計画を立てましょう。

また、開業には初期投資や運転資金が必要です。どのくらいの資金が必要かを計算して、開業資金を貯めておきましょう。開業後の数年間は初期費用や設備投資の負担により、収入が不安定になりやすいので注意が必要です。

開業獣医師の年収については「動物病院を開業した獣医と勤務医の年収を比較!年収アップの秘訣3選も紹介」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

まとめ|獣医はあらゆる企業で活躍している!ただし大手企業の獣医職は狭き門

まとめ|獣医はあらゆる企業で活躍している!ただし大手企業の獣医職は狭き門

獣医師は、動物と関わりのあるさまざまな業界で活躍しています。動物病院だけでなく、製薬会社や研究機関、ペット関連企業など、選択肢は多様です。

大手企業での勤務は、安定した給与や多様なキャリアパスといったメリットがありますが、求人が少なかったり、臨床経験を積めなかったりといったデメリットもあります。

転職を成功させるためには、大手企業にこだわらず、動物病院や中小企業などにも目を向けましょう。

アニマルジョブ」では、動物病院の求人を多数取り揃えています。自分のキャリアやライフスタイルに合った職場を見つけるために、ぜひ活用してみてください。獣医師としての多彩なキャリアを築くために、広い視野で多くの選択肢を検討しましょう。

VetAgentで求人を探す
VetAgent