獣医師の主な就職先10選!選び方や年収も解説

獣医師の主な就職先10選!選び方や年収も解説

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獣医師の主な就職先10選!選び方や年収も解説

「獣医師の主な就職先を知りたい」
「獣医師の就職先の選び方を知りたい」

獣医師の代表的な就職先は動物病院ですが、獣医師の資格と知識を活かせる場所は幅広く、就職先もさまざまです。

本記事では、獣医師の主な就職先を10個紹介しています。また、就職先の選び方や就職先別の年収についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。

獣医師の主な就職先10選

獣医師の主な就職先10選

獣医師の主な就職先は、以下の10つです。

  • 動物病院
  • 公務員
  • 動物関連団体
  • 動物園・水族館
  • 製薬会社
  • 食品会社
  • 飼料会社
  • ペット関連会社
  • 研究所
  • 大学

それぞれ詳しく解説していきます。

1.動物病院

動物病院は、獣医師の代表的な就職先です。動物病院では主に犬や猫といったペットの診療や治療を行います。

動物病院で働く獣医師の仕事内容は以下のとおりです。

  • 病気の診断・治療
  • 予防接種
  • 健康診断
  • 手術
  • 飼い主へのアドバイス

動物病院では一般診療や予防接種だけでなく、手術や入院治療も担っており、幅広い業務に携われます。

また、飼い主とコミュニケーションを取る機会が多いため、対人スキルも必須です。動物だけでなく、飼い主とも良好な関係を築くことが求められます。

動物病院への転職を考えている方は、獣医師求人サイト「アニマルジョブ」の利用を検討しましょう。アニマルジョブでは全国の動物病院の求人情報を提供しているので、希望エリアの求人を見つけられるでしょう。

2.公務員

公務員獣医師は、国家公務員、都道府県職員、市町村職員の3種類があります。勤務先によって仕事内容は異なりますが、いずれも動物の健康や公衆衛生を守る役割を担っています。

公務員獣医師の具体的な勤務先は、以下のとおりです。

  • 農林水産省
  • 地方自治体
  • 食肉衛生検査所
  • 家畜保健衛生所
  • 動物愛護センター

公務員獣医師として働くメリットは、雇用と給与が安定していることです。また、福利厚生も充実しているため、長期的なキャリア構築を望む方に適しています。

公務員獣医師の仕事内容については「公務員獣医師がつまらないと言われる理由5選!具体的な仕事内容や年収も解説」で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。

3.動物関連団体

獣医師の就職先として、動物関連団体もあります。

具体的には、以下のような職場で活躍しています。

  • 農業協同組合
  • 牧場
  • 競馬場

農業協同組合では家畜の健康管理や疾病予防に努め、農業の発展に貢献しています。

牧場で働く獣医師は、大動物の繁殖や育成に携わります。高度な繁殖技術に携わる機会も多く、獣医師としてスキルアップも可能です。

また、競馬場で働く獣医師は、競走馬の健康状態をチェックし、レースにおけるパフォーマンスをサポートします。

競走馬の獣医に興味がある方は「馬の獣医が活躍している職場6つを解説!仕事内容や必要なスキルも紹介」で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。

4.動物園・水族館

動物園や水族館で働く獣医師は、野生動物や海洋生物の健康管理だけでなく、動物たちの習性や生態を理解し、飼育環境を整える業務も行っています。

希少な動物種の繁殖や飼育にも携わるため、新しい飼育法を模索し、健康状態の変化を観察することも欠かせません。また、飼育員と連携し、展示方法の改善や来園者への教育プログラムの策定にも携わることもあります。

動物園や水族館で働く獣医師は、動物たちのケアだけでなく、教育の役割も担っています。

5.製薬会社

製薬会社も獣医師が活躍できる職場の一つです。製薬会社では、薬理学や病理学に関する専門知識を活かして、新薬の研究や開発に携わります。医薬品の開発においては、新薬の効果や安全性を評価するために、獣医師の知識が役立ちます。

また、動物実験においても獣医師の経験が不可欠です。獣医師は動物の健康や生態を深く理解しているため、実験計画や実施において倫理的かつ科学的な視点で取り組めます。

製薬会社での仕事は、新薬の開発を通じて多くの人々や動物の健康を守るという役割を担っています。

6.食品会社

食品会社も獣医師の就職先の一つです。獣医師は、家畜の健康や衛生管理に関する知識を有しており、食品の安全性を確保するための専門家でもあります。

食品会社で働く獣医師の主な仕事内容は、以下のとおりです。

  • 家畜の健康管理
  • 飼料選び
  • 飼育環境の整備
  • 疾病予防対策

これらの業務により、健康な家畜から食品が生産され、消費者に安全で高品質な食品を届けることができます。

7.飼料会社

飼料会社も獣医師が活躍できる就職先です。飼料会社とは、家畜や養魚のための飼料開発や製造を行っている企業を指します。飼料会社で働く獣医師は、動物の成長や健康に必要な成分を選び、バランスのよい配合の飼料開発を行います。

また、実際に農場や動物飼育施設を訪問するのも業務の一部です。訪問先では、飼育状況を確認し、情報をもとに栄養管理や飼料の使用方法についてアドバイスを行います。

8.ペット関連会社

ペット関連会社では、さまざまな分野で獣医師が活躍しています。

ペット関連会社の具体例は以下のとおりです。

  • ペットフードメーカー
  • ペット用品メーカー
  • ペット保険会社

ペットフードメーカーでは、獣医師の視点から食材の選定や栄養バランスの検証を行います。また、ペット用品メーカーでは、動物行動学や生理学の知識をもとに安全性を評価し、安心して使用できる製品を開発することが主な業務です。

ペット保険会社で働く獣医師は、適切な保険商品を開発し、飼い主やペットに合った保険を提供しています。

9.研究所

疾病予防策の研究や新しい治療法・ワクチン開発を行っている研究所で働く獣医師もいます。動物の生態や形態の解明や、人と動物間での感染症についての研究が主な仕事内容です。

研究職には「基礎研究」と「応用研究」の2種類があります。基礎研究は、動物の生理学や病理学に関する基本的な原理を探求するのに対して、応用研究では基礎研究で得られた知識を活用し、実用的な治療法や予防策の開発に取り組みます。

それぞれの研究では求められるスキルが異なるため、自己分析を行い、興味や専門性に合う研究分野を選ぶことが大切です。

10.大学

大学の獣医学部で大学教授として働く獣医師もいます。

大学教授の業務内容は、以下のとおりです。

  • 講義や実習の実施
  • 学習計画の設計
  • 研究活動

大学教授の主な業務は、獣医学の講義を行い、臨床技術や研究方法の習得を支援することです。

また、自身の研究活動にも取り組んでおり、獣医学の発展にも寄与しています。研究成果を講義に反映させることで、学生たちに最新の情報を提供し、次世代の獣医師の育成も担っています。

【職種別】獣医師の就職先の割合

【職種別】獣医師の就職先の割合

獣医師の就職先を仕事内容で分けると、「小動物診療」「産業動物診療」「公務員」「その他の分野」の4つがあります。4つの職種における獣医師数の割合は以下のとおりです。

獣医師の種類 割合
小動物診療 46%
産業動物診療 12%
公務員 26%
その他の分野 16%

【参考】農林水産省「令和4年獣医師の届出状況(獣医師数)」

小動物診療に携わる獣医師の中で最も多く、全体の46%を占めています。小動物診療とは、犬や猫などのペット診療のことです。次に多いのは公務員で、全体の26%の獣医師が国や地方自治体で働いています。

3番目は牛や馬、豚、鶏などの家畜や農業動物を対象とする産業動物診療で12%です。その他の分野には動物園や水族館、民間企業で働く獣医師などが含まれており、全体の16%を占めています。

獣医師の就職先はさまざまですが、半数近くの獣医師が動物病院で働いています。

【就職先別】獣医師の年収

【就職先別】獣医師の年収

ここでは、以下の3つの職場の獣医師の年収を比較していきます。

  • 動物病院で働く獣医師の年収
  • 動物園で働く獣医の年収
  • 製薬会社で働く獣医師の年収

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.動物病院で働く獣医師の年収

動物病院で働く獣医師の年収は、400万円から600万円程度です。ただし、年収は勤務年数や病院の規模によって大きく変動します。

管理職に昇進したり、二次診療の動物病院で勤務したりすると、さらなる高収入を狙うことも可能です。また、経験を積んで動物病院を開業をすることで年収1,000万円以上も目指せます。

なお、動物病院で働く獣医師の年収については「小動物獣医師の平均年収は?低い理由や上げる方法も解説」でも解説しているので、ぜひご覧ください。

2.動物園で働く獣医の年収

動物園で働く獣医師の年収は、400万円〜500万円程度です。動物園の規模によって年収は異なりますが、獣医師全体の中では年収が低い傾向にあります。

動物園の獣医師は、動物の健康管理だけでなく、希少動物の繁殖に携わったり、動物の飼育環境を整備したりなど幅広い業務を担当します。

ただし、動物園の獣医師の求人数は限られているため、就職するのは容易ではありません。給与よりも専門性ややりがいを重視する方におすすめの就職先です。

3.製薬会社で働く獣医師の年収

製薬会社で働く獣医師の年収は、700万円〜900万円程度と高水準です。薬品開発や動物実験に関わるため、臨床経験に加えて、研究開発に関する知識やスキルが求められます。

また、管理職に就くことで、さらなる年収アップが期待できます。とくに大手製薬会社は、人事制度や福利厚生が整っているため、役職に応じて高収入を得られるでしょう。

製薬会社以外で獣医師が活躍している企業については「獣医が活躍している大手企業と5業界を解説!働くメリット・デメリットも紹介」でも紹介しています。民間企業への就職に興味がある方はチェックしてみてください。

獣医師が後悔しない就職先を選ぶ方法

獣医師が後悔しない就職先を選ぶ方法

獣医師が後悔しない就職先を選ぶ方法は、以下の3つです。

  • 自己分析をする
  • 先輩獣医師に相談する
  • 獣医師向けのセミナーやワークショップに参加する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.自己分析をする

獣医師が後悔しない就職先を選ぶためには、自己分析を行うことが大切です。自分自身の価値観、興味、スキルを明確にすることで、より自分に合った就職先を見つけやすくなります。

具体的には、以下について考えてみましょう。

  • 今の職場は自分に合っているか
  • 興味のある分野
  • 自分の強み・弱み

たとえば、動物病院での実務経験がある場合、その環境が自分に合っていたのか、あるいはストレスを感じたのかを考えてみると、次の就職先選びの指針になります。

次に、興味がある分野を挙げてみましょう。一般診療や専門診療、公衆衛生、開発研究など、獣医師が活躍できる分野で携わりたいものを掘り下げます。

さらに、自分の強みや弱みを理解することも重要です。コミュニケーション能力や技術力など、就職先や職種によって求められる能力は異なります。自分の適性を把握することで、就職先選びがよりスムーズになるでしょう。

2.先輩獣医師に相談する

獣医師が後悔しない就職先を選ぶためには、先輩獣医師に相談するのもおすすめです。大学時代の先輩や知り合いの獣医師に相談してみましょう。

先輩獣医師の知見を借りることで、他の職場の実情を知れるかもしれません。希望する職種に従事している先輩がいる場合は、職場の雰囲気や待遇、仕事内容について聞いてみることをおすすめします。

先輩の体験談を参考にすることで、自分に合った就職先を見つけられるでしょう。

3.獣医師向けのセミナーやワークショップに参加する

獣医師が就職先選びを成功させるために、獣医師向けのセミナーやワークショップに参加するのもおすすめです。自分が興味を持つ分野のセミナーに参加することで、具体的な仕事内容をイメージしやすくなります。

また、セミナーでは他の獣医師や業界の専門家と交流する機会でもあります。他の獣医師のキャリアや職場環境についての情報交換を行うことで、次の職場探しのヒントを得られるかもしれません。

まとめ|獣医師の就職先は豊富!合わない場合は転職を視野に入れよう

まとめ|獣医師の就職先は豊富!合わない場合は転職を視野に入れよう

獣医師は、動物病院だけでなく、公務員や動物関連団体、民間企業などさまざまな職場で活躍しています。勤務先によって、業務内容や年収は大きく異なります。

自分に合った職場を見つけるためには、自己分析を行い、将来のキャリアプランを明確にすることが大切です。さらに、先輩獣医師に相談したり、セミナーやワークショップに積極的に参加したりして、情報収集に努めましょう。

もし就職先選びを失敗したと感じたら、転職を検討するのも一つの手段です。

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