獣医師の年収はいくら？採用時に参考にしたい平均年収について

動物病院は労働集約型のビジネスモデルです。つまり獣医師の人数がイコール、その動物病院の売上に直結します。

しかし小動物臨床における有効求人倍率は、低く見積もっても約6倍と容易ではありません。特に即戦力の獣医師を雇用することを想定するのであれば、適切な給与を支払うことは必要不可欠です。

そこで本記事では、獣医師の年収相場について詳しく解説していきます。

獣医師の平均年収は404万円！

「アニマルジョブ」関連サービスを通じて雇用された約1,500人のデータに基づくと、獣医師の平均年収は約404万円でした。これは被雇用者に限定されたデータで、平均年齢は31歳であり、比較的若い年齢層を反映しています。

この数字は、国税庁が報告する30〜34歳の平均給与約425万円をわずかに下回っています。しかし、獣医師は通常大学卒業後6年間の教育を受けるため、同年代の他の職業と比較すると、その年収はかなり低いことがわかります。

なお、このデータは就職や転職時の平均年収を表しており、開業医の収入は含まれていません。加えて、年齢別のデータを詳しく見ると、さらに興味深い事実が明らかになります。

これは先ほどの「アニマルジョブ」関連サービスのデータを年齢別にまとめたものです。

「アニマルジョブ」関連サービスのデータによると、獣医師の年収は年齢によって異なります。新卒の平均年収は約369万円で、30代前半までに順調に伸びて約480万円に達します。しかし、それ以降の年齢では年収の増加は微増に留まり、ピークは50代前半の約537万円です。

このデータから、30代後半以降の獣医師の中には、より高い収入を求めて開業医や小動物臨床以外の道を選ぶ傾向があることが示唆されています。

実際に、動物病院の数は年々増加しており、厚生労働省のデータによると、平成16年には9,245病院だったものが、令和元年には12,116病院に増えています。これは、獣医師にとって収入を上げるためには開業する必要があるという状況を反映している可能性があります。

獣医師を採用するには、まず人材採用に十分な予算がかけられるよう利益を作ることが重要なのかもしれません。

獣医師の年収は、その技術レベルや能力と密接に関連しています。以下は、中途転職者の技術レベルごとの平均年収を示したデータです。

「臨床未経験者」の平均年収は約360万円と、新卒獣医と同程度の収入でした。平均年齢が29歳で、大動物や公務員からの転職者で占められております。そのため、診察などのスキルがなく新卒獣医と同じ扱いで採用する場合が多いようです。

「臨床一般レベル層」になると、即戦力に近い扱いとなり平均年収は約414万円と全体平均を上回りました。しかし平均年齢が35歳と決して若くはないので、専門医レベルのスキルがないと転職市場では高く評価されていないことがわかります。

さいごに「臨床ハイクラス層」になると、全体の平均年収が約551万円と一気に跳ね上がりました。これはスキルのある獣医師が開業していく中で、被雇用者として働くハイクラス層の希少性が高いからにほかなりません。

また20代に絞って、スキル別で出したデータがこちらです。

20代の内訳	臨床未経験	一般レベル	ハイクラス
平均年収	￥3,560,000	￥3,951,745	￥4,572,863
平均年齢	26.98	27.90	28.08

御覧の通り、20代でもハイクラス層では30代と同程度の収入が得られていることがわかります。たとえ年齢が若くても、技術レベルの高い人材を採用するには、それなりの年収を提示する必要があるでしょう。

ここまで雇用されている獣医師の平均年収について見てきました。

もちろんこれらの数字は、あくまで「雇用時の年齢」であり、本来転職者は少なからず条件を妥協していることが多いです。

そのため平均年収ギリギリだと、採用開始から1年以上と獣医師採用の長期化が起きてしまう可能性が高いでしょう。

そこで弊社の求人サイトの過去実績から、求人で提示されている平均月収と応募数の関係についてまとめたファイルを作成いたしましたので、【無料】でプレゼントいたします。

下記よりお問い合わせいただかなければお渡しできませんので、忘れずにご入力ください。